自動車廃材を活用したバリアフリービーチの構築

障がい者と健常者が共に裸足で遊べるバリアフリービーチという夢のようなプロジェクト、施工場所は鶴岡市の鼠ヶ関海水浴場です。 

幅5mの転落防止を施したスロープを砂浜に向けて設置します。

 

検討の結果、車道巾は転落防止のための車止めを含めて約5mとした。波打ち際まで約12~15m

そのスロープ施工のコンクリートに、使用済み自動車の廃棄物である窓ガラス・バンパーを粉砕、混合し再活用します。

施工業者からコンクリートにガラス・バンパーの粉砕物を混合した試験体を製作してもらい、県工業技術センターと民間の東栄コンクリートより圧縮試験を実施、混合率により3タイプ製作。試験データの正確性を期すため、水に漬け一定温度を保ちながら28日間放置後に試験実施しました。

 

混合比率の違う3タイプの試験の結果、すべてのタイプが国土交通省の設計基準強度<24N/m㎡>をクリアしました。

この結果により、施工時に使用する生コン30㎥に対しコンクリートへの混合粉砕ガラスは2.4t<使用済み自動車の300台分の廃棄窓ガラス>バンパー750kg< 同100台分の廃棄バンパー>で、地球温暖化防止のための廃棄物削減方法の一つを示せたのではないかと思います。

山形県工業技術センターの試験データ

 

8月から工事が始まり、8月末には完成予定です。

より波打ち際近くまで車いすで行き来できるバリアフリービーチとして、多くの皆様に

ご活用いただければと思います。

鼠ヶ関海水浴場は、海岸線が約300m、波打ち際まで15~20mというコンパクトで

波の静かな海水浴場です。

スロープから先へのクルマ椅子用車道として、自動車のフロアマットを再活用し製作

する予定ですのでより波打ち際まで近づいて海を堪能いただけますよ。

残念ながら本シーズンは海水浴場としては開場しませんが、遊泳以外は可能です。

9月初旬には「バリアフリービーチフェスティバル(仮称)」を計画しています。

詳細が決まりましたらお知らせしますのでご期待下さい。